2017/08/29

Sundsvallまちあるきの巻

しばらく前のことになりますが、7月初旬、日帰りでSundsvall(スンツヴァル)に行ってきました。
スウェーデン北部を意味するNorrland(ノルランド)地域の最南端にある、比較的大きな街です。

ウメオからスンツヴァルまでは、ストックホルム行きの電車に乗ります。チケットは事前予約性で、飛行機のチケットのように日によって値段が変動します。私は学割で少し安く購入できました。

スンツヴァル、何も下調べをせずに行ったのですが、初めて訪れた街の印象を一言(一文?)で言うと「何でウメオと同じノルランドなのにこんなに街並みが違うの!?」です。

実はウメオとスンツヴァル、19世紀末(1888年)にどちらの街も大火事で全焼しています。
スンツヴァル博物館の展示解説によれば、大火事の前まではスンツヴァルは「ノルランドの典型的な、木造の建物が建ち並ぶ街」だったそうです。もちろん、石造りの建物もありましたが。

街が再建されたとき、ウメオは万が一また火事が起こっても火が広がらないようにと白樺の木を街中に植えたのですが、建造物は木造が多いまま。今現在も、街中心部には石造りの建築物よりも木造建築が沢山あります。と言ってもここ近年は街中心部の再整備が進められているため、次々と新しい建物が建てられています。
一方のスンツヴァルでは、また火事で街が全焼しないよう、再建した際に街中心部のほとんどの建造物を石造りにしました。林業や鉱業、鉄鋼業が盛んなノルランドとスウェーデン南部や他国を結ぶ交易・商業都市として相応しい建物を、との意図もあったと思います。
そのおかげか、今もスンツヴァルの街路には石造りの建物が並び、街全体がウメオとは全く違った雰囲気を醸し出しています。街の中心部はStenstaden(石造りの街)と呼ばれています。

西洋建築にはあまり明るくなく、用語知識もないためここからは写真ばかりですが……。
もっとまちあるきしたいな、もっと文化遺産やまちなみの研究したいな、と思った一日でした。

街角。あらゆる建物にKマーク(Kulrurmärkning。
歴史的・文化的価値がある建物などにつけられる保護マーク)がついてます。
スヴェア劇場。外壁は何で塗っているんでしょう。
右の赤い建物はスヴェア劇場。向かって左はベーカリー

建物の一階は商店やレストラン、オフィス、二階以降は住居として使われる例が多いです。
アーチで装飾された、銀行として建てられたであろう建物。現在はオフィスビルになっています。
煉瓦と石の壁の境目に、Sundsvall Sparbankという文字が残っています
街のあらゆるところにドラゴンのフィギュアが。
大火の後、厄除けとして屋根にドラゴンを飾るようになったとか。
今では街のシンボルとして、毎年”ドラゴンパレード”というお祭りをやるそうです。





























厄除けドラゴンがある建物の写真を撮ってないかなと思って探してみたら、ありました。右が拡大です。
ボスニア湾へ続く中心部の川。川を隔てて写真左側が中心部、右側が北部です。
E4(スウェーデン南部から北部にかけて横断している大きな高速道路。
日本語だとE04号線というらしいです)の橋。橋の向こうがボスニア湾
Kulturmagasinetと呼ばれる、図書館や博物館(この博物館がまた良かった!)、
カフェなどが入っている複合施設。
ガラスの天井でいくつかの建物を合わせて一つの施設にしています。
Kulturmagasinet内スンツヴァル博物館の展示より、第二次世界大戦中の食物・物資配給スタンプ。
キャプションにおいて、第二次世界大戦中は食物、テキスタイル(布物)、靴を
各家庭の規模に合わせ配給制にして供給制限をしていたと書いています。
Innergården 1891というカフェ。
こちらは一つの大きな建物ブロックの中庭部分にガラスの天井を設置し、
その下をカフェにしています。開放的!

0 件のコメント:

コメントを投稿